2011-09-01から1ヶ月間の記事一覧
「情報が多ければ多いほど、頭でネガティブなことを考えてしまう」とは、帰国中の高城剛氏が9月18日のトークイベントで語った言葉だそうだが、「欧州金融危機」に対する両誌の執筆者たちの論調が極めてペシミスティックなのは、彼らが最新の情報を過剰に持ち…
著者は、元辣腕の出版人で、光文社ペーパーバックスを創刊し編集長を務めた端倪すべからざる人物である。出版の世界に骨の髄まで漬かってきた著者の気の漲った作品だけに、出版文化の行く末についての、遥か先を見通す洞察力に感銘を受けた。 これは重要な本…
著者は、行政書士の浅川馨一朗氏で、増補版は11年3月にTACから出版されている。 私が書店でこの本を手に取った本当の理由は、私が勤務の傍ら行政書士事務所を登録している人間だからである。 普段は病院に勤務をしているが、その余暇に主に知人からの依頼で…
本書は2011年4月5日、文藝春秋社の刊行だが、この日付に注目しよう。出版の後に本書の内容に深く関わる重大な出来事が二つ起きていることが分かる。 一つは、3月11日の東日本大震災である。この時にはすでに原稿が印刷に回されていたと考えられ、本書ではこ…
9月10日、新所沢のパルコ内の”LIBLO”で、標記の4つの月刊誌を購入した。 先ず読んだのは、「文藝春秋」の巻頭に掲載された東大医学部教授で、東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦氏の『除染せよ、一刻も早く』である。というよりも、これを読みたいた…
9月3日午後も早い時刻、車で走りながらNHK第1放送にチャンネルを合わせると、ちょうどラジオ文芸館の再放送が始まるところだった。作品は樋口一葉の「十三夜」、このような雅俗折衷体の見事な文語文で書かれた作品を、果して耳で聴いて理解できるのかな、と…
著者は、現在の日本における<コンプライアンス>問題の第一人者であり、この書物は今のところ郷原プライアンス論の集大成と言ってもよいであろう。 この書物に一貫しているコンセプトは、従来のコンプライアンスの考え方の転換である。著者は、単に<コンプ…