宮崎市定の『水滸伝』(中公新書'72.8.25、以下”宮崎『水滸伝』”という)のまえがきで「私は現今の中国を理解するためにも水滸伝は必読の書だと称したい。」と述べているが、宮崎がこの本を書いてから40年経った現在でも、事情は少しも変わっていないだろう…
要は昔からある読書のすすめ、といったたぐいの自己啓発本で、中身は薄い。自分の体験を無批判に披歴して読者に読書の効用を説く。サブタイトルは<本を読まない人はサルである>という噴飯もの。まあ、あまり真剣に論評するほどの本でもないだろう。 しかし…
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