2013-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『E=mc^2 世界一有名な方程式の「伝記」』デイヴィッド・ボダニス著(伊藤文英他訳、ハヤカワ文庫、'10.9.25)

こんなに分り易くて面白い科学の本は滅多にない。それは、著者がオックスフォード大学で科学史を教える科学ジャーナリスト、つまり歴史家だからだろう。科学オンチではあるが、何によらず歴史好きの私にはこたえられないくらい面白い。ヘンリー・ジェイムズ…

「ヘンリー・ジェイムズ短編集」大津栄一郎編訳(岩波文庫、'07.7.12)を読む―汲めども尽きぬ文章の魅力、だが年月により風化は進む

ヘンリー・ジェイムズは十九世紀後半から二十世紀にかけてイギリスで活躍したアメリカ作家である。(この辺は、ジェイムズを敬愛し、フランスなどヨーロッパで活躍したアメリカ作家のパトリシア・ハイスミスと酷似している。) まず「ヘンリー・ジェイムズ短…