「3日食べなきゃ、7割治る!」船瀬俊介(三五館、'14.1.6)―空腹の薦め、食うな・動くな・寝てろ、は正しいか?

とりわけ目新しいことが書いてある訳ではない。ファスティング(断食)こそ万病を治す妙法である」という(著者の言う)ヨガの教えが基本となっている。世に多くある少食の薦めの一つであり、免疫機能が高まる結果身体の不調が7割治る、というのだ。


 本書で紹介されている細かいデータ(例えば米コーネル大学、C.Mマッケイ教授の研究など)は検証しようがないので本当かどうかは分からないが、ここに書かれた食に対する思想(?)は、”そうなのか”と思わせる程度の説得力はある。
 著者の中に、近代栄養学とそのカロリー理論、その結果引き起こされる病の治療をする病院と医者に対する抜きがたい不信がある。 
 私は長年朝食を食べないで過ごしてきたが、最近きちんと朝食を食べるようになって、常に満腹感があって、夕食などを美味しく食べられなくなってしまった。本書を読んで、また朝食を抜く生活にしてみたが、確かにどこか快適な感じがする。朝から頭が良く働くようになった気がするし、気力も漲るようだ。(まあ、気のせいかもしれない?)


 ところが、2月15日の大雪で、職場へ往復で合計2時間以上を掛けて雪道を歩いたが、かなりの重労働で、途中めまいすら感じた。歩いた後も疲労感が強く、もしかして朝食抜きの生活が、血糖値の低下など、何らかの影響を及ぼしたのではないかと疑い、迷いが出てきた。
 従来より、朝食を取るべきか抜くべきかについては賛否両論がかまびすしく、今に至るも決着がついていない。まあ、折角朝食抜きを始めたのだから、しばらく続けてみることにする。