2011-01-01から1年間の記事一覧
著者が、今日の世界経済を理解する鍵という、フランク・ナイトの「不確実性」とは何か。 経済における「不確実性」にはその確率分布を推測できる<リスク>と、それが不可能な<不確実性>があり、前者は<利潤>の要因とはならないが、後者は<利潤>の要因…
幻冬舎は、時代感覚の鋭い出版社である。前回の朝倉慶氏の著作も、今回の山田豊文氏の著作も同社の最近の出版物であり、また、これから読もうと思って机に積んでおいた、「ベイジン」上、下(真山仁作)は幻冬舎文庫である。タイトルの付け方も上手で、みな…
この著作が狙っている大きなテーマは、「リーマンショック以降世界中にばらまかれた常軌を逸するマネー」がもたらすインフレ、国債暴落などの世界連鎖危機である。 著者の朝倉慶氏は、船井幸雄氏や副島隆彦氏と同列の裏読みの得意な経済評論家で、やや陰謀史…
3.11以来、信頼できる原子力の専門家をネットで捜しまくった。何故なら、大メディアがどうにも信頼が置けないからである。朝日、読売、民放各局はダメ、ただしNHKは事実の確認には参考になった。 最初こそ、これは思っていた専門家たちも次第に馬脚を現わし…
藤沢周平の「市塵」上下(講談社文庫)を読んだ。 この本は新井白石の後半生を描いたものである。新井白石については東日本大震災に関連して別のブログ(http://d.hatena.ne.jp/inochinooto/20110328/1301265172)にも書いた。 それにしても藤沢周平の筆には…